えぇどくサポーターの本棚(2022.5月)

こんにちは!GW、読書ははかどっていますか?

えぇどくの輪読会ではアーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』を3月・4月の輪読会で扱いました。
キューバでのヘミングウェイの経験が下敷きにあるということ、釣りという話題についてであることでなかなか馴染みがないため、少し取っ付きにくいと感じた参加者さんが多かったです。

世界の様々な地域に目を向けられるというのが読書の醍醐味の一つ。
今回、読了本について話しているとインドについての本が話題に出てきましたので、ご紹介いたします。

1冊目

Vaseen Khan
Midnight at Malabar House

ーまずは小説について教えてください。
インド系イギリス人の作家が書いたミステリ小説です。CWA(英国推理作家協会)のヒストリカルダガー賞(その年の優れた歴史ミステリに与えられる賞)を2020年に受賞しています。

ーかなり評価が高いんですね!ネタバレしない程度にあらすじを…!
舞台は1950年代、独立直後のインド。主人公はインド初の女性刑事Persisです。
物語大晦日の夜にかかってきた一本の電話から始まります。電話はイギリス人外交官の邸宅からで、当主である外交官が遺体で発見されたというのです。Persisは現場に向かい、そ事件の捜査を担当することになります。捜査現場でロンドンからやってきたイギリス人の鑑識官と出会い、一緒に捜査をします。

ー1950年代というのは第二次世界大戦後、急速に技術も発展し世界が様変わりし始めるころですね。
そうですね、日本でも戦後の復興期、生活が大きく変わり始めた頃です。横溝正史の小説が出たのがこの時期です。

ー例えがまたBookish(笑)
まぁ、それはそれとして(笑)、日本とインドという違いがありますが、女性が警察組織の中で刑事として仕事をしていくというのがどういうことなのか、ちょっと想像がつくのではないかと思います。この本の中でも女なんかにできるわけない、早く結婚しろ、みたいなことが普通に言われます。が、このPersis は負けないんですね。不器用で突き進むタイプ。はらはらしますが、応援したくなります。

ーインドについての背景知識があったほうがいいですか?
あるとベターだと思います。私はインドを舞台にした小説というのは、ほとんど読んだことがなく、またインドの歴史についてもかつてイギリスの一部で、カースト制があって、ということしか知らない状態で読んだので、ちょっと「文脈が足りない」状態でした。なので、ほかの本を読んだり、ネットで調べたりしながら読みました。

また、イギリス英語だからなのか、時代が古いからなのか語彙も難しめで、読書のエンジンがかかってくるまでかなりかかりました。しかし、謎解き部分面白かったし、事件が起きた背景もなるほど~と思わされましたし、何より登場人物たちを大好きになったので、最高の読書でした。しかも、シリーズの二冊目ももう買っているのです!シリーズ二冊目はちょっとダヴィンチコードっぽい話のようで、こちらもとても楽しみです。

※著者がこの本について話したビデオがこちらです。合わせて是非ご覧ください。

2冊目

池亀彩
『インド残酷物語』

ー二冊目のこちらは日本語ですね!
上記の本をきっかけにインドのことを知りたくなって、たまたま手に取った本です。めちゃくちゃ面白くて一気に読みました。

ーfunny なのかinteresting なのかどちらでしょうか?
研究者として長年インドと日本を行き来している社会人類学者の方が書かれた本です。ワハハと大笑いする本ではないですが、インド社会のいまを著者と実際に関わりのある人々のくらしを通して描いています。
ドキュメンタリータッチで登場人物に感情移入しながら読めました。

3冊目

吉岡乾
現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。

ー研究者の方が書いたインドの本ということで私が即座に思い浮かべるのはこの本です。これはinterestingなのはもちろん、私は爆笑しながら読みました。
それはYuriさんだけでは(笑)

ーそんなことはないと思いますけど(笑)、私の周りには言語学者が多いので、それと突き合わせてより一層面白かったのかもしれません。一応、補足しておくとインドと言い切ってしまうとまずいですので、先ほどの発言はインド・パキスタンの本、に訂正させてくださいね。言語が好きな方は読んで笑って、いろんな言語に思いを馳せて、というのができると思うのでおススメです!

今回紹介した本はポピュラーとは言い難いところもあるかもしれませんが、どれもとっても素晴らしい読書体験になることは間違いないので、みなさんにも是非手に取っていただきたいな、と思います。

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