クリスマスに読みたい本

クリスマスに独り悲しい思いをする人はいませんか?
えぇどくサポーターがクリスマスにこそおすすめの心温まるお話をご紹介します。

もちろん友人や家族と読むのもおすすめです。
少しでも多くの方が豊かな時間を過ごせるよう、祈りを込めて──

チャールズ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』A Christmas Carol

どケチな男・スクルージが過去・現在・未来の時間の旅をすることで心を改め、人々に施しをすることを喜ぶ男に生まれ変わる。拝金主義と言っても過言ではなかった男に風刺の意味をこめ、せめてクリスマスは目に映る人たちの幸せを願い、行動に移すことをそっと応援する一冊。

オー・ヘンリー『賢者の贈り物』The Gift of the Magi

貧しくも仲睦まじく暮らしている夫婦。クリスマスを前に、相手へのプレゼントを買うため、お互いの大事なものをこっそりと売り払ってしまう。買ったプレゼントは、それぞれ相手の大事なものに合うよう、愛情を持って選んだにも関わらず、蓋をあけてみると、お互いがそれらをお互いのために失っていることに気付く。物の豊かさよりも、相手を思いやる気持ちが伝わってくる一編。

オー・ヘンリー『最後の一葉』The Last Leaf

芸術家を目指しながら貧しい生活に耐えながらも、仲良く過ごしていたジョンジーとスー。ある日ジョンジーは肺炎にかかり、生きる気力すら無くしてしまい、「窓の外に見える葉が全て散ったとき、私の命も散る」と口にするようになる。
ある夜、雨風が荒れ狂い、もういよいよ全ての葉が散ってしまうと思われた次の朝、一枚だけはかろうじて残っているのが目に入る。これを見て生きる気力を取り戻したジョンジーだが、この最後の一枚には悲しくも温かい秘密があった。

浅田次郎『鉄道員』

北海道のローカル線「幌舞線」終点駅の駅長を務める佐藤乙松が、自身の定年と長年勤務してきた駅の廃止を迎えながら、人生を振りかえる。血の通った方言で交わされるやりとりと雪降る町で生れる奇跡が男の晩年を優しく包む。

東野圭吾『時生』

365日24時間いつ読んでも泣ける作品。何なら読後もう一度最初のページをめくり、そのまま二周目読破しても泣ける。貧乏・職なし・やる気なし。彼女から金をせびり、他人の金でパチンコ三昧。定職にも就かず、面接もバックれる。口を開けば「デカい夢」で、その実我慢が利かない癖にプライドだけは一人前。絵に描いたようなダメ男、宮本拓実には未来がなかった。養子として育ち、複雑な家庭環境の所為にして宮本はその日暮しを続けている。終わりの見えない半ヒモ生活は、トキオと名乗る謎の青年の出現と彼女――千鶴の失踪によって幕を閉じる。見ず知らずのトキオと千鶴を追う中で、宮本は意外な発見を重ねて行く。

フィリップ・プルマン『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

小さい頃、一度は「自分だけのお友達」を持ったことがある人には間違いなく刺さるシリーズ。私たちの歴史ではないオックスフォードを舞台に、12歳の少女ライラが冒険を繰り広げる。パラレルワールドの世界には一人一人に「ダイモン(守護精霊)」と呼ばれる動物の”お友達”を持っている。一見『ナルニア』や『ハリーポッター』と似た純粋なファンタジーのように話が進むが、真実を伝える装置「真理計」の登場や、守護精霊と人間の在り方が複雑に交差し、物語は青年向けのSF色を帯びる。予想もつかない展開の連続、壮大なテーマが終始読者を引きつけて離さない。

by Yuri&Hagaki

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